バイクの駐車場

ビッグスクーター

スクーターと乗車スタイルが違う

ビッグスクーターとは、その名の通り大きなスクーターのことです。
もともとスクーターはバイクよりも手軽で扱い易く小さな車体が特徴でした。
ですがそれらと違い、ビッグスクーターは見た目からまったく違うのです。

スクーターはシートに跨るのではなく、足を揃えることができシートに“座り”ます。
ハンドル位置の関係もあり、背もたれがないイスに座る状態です。
背もたれも無く真っ直ぐに座っているため背中が疲れます。

そのため街中の足として使用するには十分ですが、長距離の使用には向いていません。
ビックスクーターはスクーターと名がつくものの、乗車スタイルがまったく違います。

扱い方自体は同じなのですが、足はアメリカンバイクのフォワードコントロールのように前方に置き、シートが深く作られておりハンドルも長く作られているため深いソファーに座るような体勢になります。
そのためスクーターでありながら長距離を乗っても疲れないのです。
アメリカンバイクのスクーター版のようなスタイルですので、後部シートの大きさも十分に確保されており、タンデムにも優れているのも特徴の一つとなっています。

スクーターは通常のバイクよりもメットインスペースなどにより積載量が多いのですが、ビッグスクーターはメットインだけでなく、その大きさにより積載スペースも多めに作られています。
かなりの長物が積み込める車種も存在しています。

スクーターの便利性とアメリカンバイクの長距離性に優れたビックスクーターは、排気量が大きいのも特徴です。
通常のスクーターは50ccクラスがメインとなっていますが、国産ビックスクーターは250~500ccとなっており、高速道路での走行が可能です。
ただ輸入車には車体は同じものでも125ccもありますので、大きさだけでなく排気量の確認だけは忘れないようにしてください。

スクーターとは別物である

良いとこどりのようなビックスクーターですが欠点もあります。
最大の長所である長距離に向いた大柄な車体です。
操作法はスクーターとまったく同じですので簡単に操作できますが、その大柄な車体のため小回りが利きません。
また楽なポジションも取り回しには不向きなため、街中での細かい操作、スクーターのような軽い扱いには向いていないのです。

ビックスクーターのほとんどは単気筒エンジンです。
積載量が多く、楽なポジションをもたらせてくれる大柄な車体は重く、500ccであっても出力はそうありませんので同じ単気筒排気量のバイクと比べると早さ、燃費の面においては劣ることになります。
ビッグスクーターはスクーターと名前がついていますが、通常のスクーターとはまったくの別物だと考えればこの欠点は気にすることはありません。
あくまでスクーターとは別の、ビッグスクーターという新しいカテゴリーなのです。