ヤマハ・V-MAX

ヤマハV-MAXの特徴とは?

2017年、ヤマハ・V-MAXが生産終了になり、多くのバイク好きたちから惜しまれました。
初登場からじつに32年の歴史を重ねてきた、国内のバイクでも屈指のロングセラーでした。

その特徴として挙げられるのは、何よりも速かった点です。
発売当初の80年代半ばにおいてこのモデルに搭載されていたV型4気筒エンジンはまさに脅威とも言える性能を備えており、とくに抜群の加速性が高い評価を得ていました。
1990年代に何度かマイナーチェンジが行われてきましたが、2008年にはフルモデルチェンジを敢行、これはじつに23年ぶりのことで完全な新設計のもとで排気量を1700ccまで増やすまで大幅にバワーアップした作りとなりました。
このように、いつの時代もパワフルかつ加速性に優れた特徴を備えていたことも長く愛された大きな理由でしょう。

ヤマハ・V-MAXがロングセラーとなった理由

もともとこのヤマハV-MAXは海外向けに販売されていたもので、国内で本格的に展開されるのは1990年代に入ってからでした。
ちょうど1990年に750ccを超える大型バイクの販売が国内で可能になり、大型バイクの需要が高まっているところにこのV-MAXが登場しました。
パワフルなバイクに飢えていた当時のライダーたちの期待に答える魅力を備えていたのも、ヒットした理由として挙げられるでしょう。
そしてこのヒットによって「大型バイクの代表格」として見なされるようになり、ロングセラーへと結びついていったのです。

さらに国内向けに販売する際に仕様を海外版とは変えており、国内の道路事情に合わせて低中速域での加速性を重視したセッティングが採用された点も長く愛された大きな要因でしょう。
単に逆輸入車の物珍しさだけでなく、国内のライダーが乗っていて楽しい、長く飽きずに乗り続けることができる付加価値をきちんと用意していたが長く高い評価を得ることになった原動力だったのでしょう。

ヤマハ・V-MAXのスペック

2008年にヤマハ・V-MAXのフルモデルチェンジが行われ、それ以前と以後ではスペックにも大きな違いが見られます。
当初のモデルでは排気量が1200cc、国内のバイクとしては驚異的なパワーを誇っていました。
さらにエンジンはVブーストを採用、最高出力はじつに145馬力と、国内はもちろん、海外の基準からしても最高峰のパワーを備えていました。

2008年のモデルチェンジで、排気量が1700ccとさらに大幅なパワーアップがもたらされています。
なお、このフルモデルチェンジが行われた背景には排ガス規制に対応する必要性も大きな理由だったと言われています。
フルモデルチェンジの際には最高出力が200馬力、吸気系には電子制御が導入されるなど最新の技術も取り入れられ一方でVブーストが廃止されたことで賛否両論も起こりました。
しかしこのVブーストに変わる新技術として「YCC-I(ヤマハ電子制御インテーク)」が採用されており、従来の魅力を損ねることのない加速性を実現することに成功していました。

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