suzukiのエンブレム

レーサーレプリカ

レプリカモデル

レーサーレプリカとは、オンロードのサーキットでレースを行うレース専用バイクのレプリカモデルの総称のことで、高性能バイクです。
もともとレーサーレプリカは国内には存在しませんでした。国内のバイクはカウリング付のバイクは販売されておらず、認可もとれていなかったのです。
1980年代以前はMVアグスタやドゥカティのマイクヘリウッドモデルなどの欧州車くらいでした。
国産バイクが海外レースなどで活躍すると需要が高まってきましたが、国内では先に示した認可のためカウル付のバイクは販売されていませんでした。

ですが1981年、海外の耐久選手権でホンダRCBは連戦連勝で無敵艦隊といわれ人気を博しました。
そのため全世界限定500台というホンダCB1100Rを登場させました。
価格は販売当時で250万円、かなりの高額希少車でした。
当時は750cc以上は輸出専用車であり、国産車であっても一度輸出してそれを輸入する逆輸入車という扱いでした。

1982年にはAMAで活躍していたカワサキからZ1000Rローソンレプリカが販売されました。
同じく1982年にはホンダから国内初のセミカウリングを装着したCBX400インテグラが発売されます。
ですがあくまでカウリングを装着したバイクであり、レーサーレプリカといわれるものではありませんでした。
そして国内レーサーレプリカの元祖というバイクが1983年に登場します。

時代を変えたバイク

スズキRG250ガンマです。
以前のバイクはレースで勝った記念モデルとして輸出車で登場しています。
ですがガンマは国内向けモデルであり、新設計のエンジン、アルミフレーム、本格的なカウリングなど装備や機能など、それまでのバイクの常識を覆すものでした。

ガンマが登場以降、国内のバイク事情は一気に変わりました。
ヤマハからTZR、ホンダはNS、NSR、カワサキからKRとレーサーを意識したモデルが登場します。

4ストロークではヤマハFZ、FZR。
ホンダCBR、VFR。
カワサキZX、ZXRとこちらもレーサーレプリカが販売され続けました。

現在のレーサーレプリカ

環境問題により2ストロークエンジンはレース、市販車ともに終焉を迎え、免許制度の変更によりレーサーレプリカの中心であった250~400ccは衰退していきましたが、現在のレーサーレプリカはこの時代の流れを汲むものとして製作され続けています。

先に示したように、レーサーレプリカは記念モデルだったのですか、1980年代のブームにより市販車でレースに参加するという流れがありました。
レースにはそのようなカテゴリーがあり、一定の生産台数がないと参加が認められない(ホモロゲーション)クラスがあり、そのためにメーカーは現在も600ccや1000ccの超高性能なバイクを作り続けています。
このレースは改造範囲が非常に狭く、ベースとなる市販車の性能で決まるため、一昔前のレーサー以上の性能を持ったバイクが販売されているのです。