YAMAHAのバイク

普段着で乗れるスクランブラー

世界的に人気のスクランブラーとはどういうバイクか

「スクランブラー(Scrambler)」と聞いてすぐにどんなバイクかわかる人はバイクの流行に詳しい人ではないかと思います。
「スクランブラー」という言葉はもともとはかつてヨーロッパで大流行していたレースの名前からつけられたものです。

歴史を遡ること1950~60年代ころには、オートバイを使ったレースといえば未舗装のコースを走行するというものが一般的でした。
このレースではスタート時に出場バイクがラインに一列になったところでスクランブル(緊急発進)をするということからそのレースに出走するバイクのことを「スクランブラー」と呼んでいました。

現在ではモータースポーツはSSによるコースサーキットや、モトクロスやトライアルといったように細分化したことからスクランブルレースというものはなくなりましたが、当時よく使用されてきたモデルということでデザインのみ現在でも採用されています。

そういう意味で言うと、スクランブラーというのは過去に存在していたモデルを最先端のシステムとして復刻させた「オールドルック」「ネオクラシック」バイクの一種というふうにも分類できます。

ちなみに「スクランブラー」として分類されるタイプのバイクを世界で最初に製造したのはイタリアの有名バイクメーカーであるドゥカティです。
そのためモーターショーや博物館などドゥカティの歴史を見ることができる場所では過去の車種や使用されていたロゴなどを見つけることができます。

当然現在も復刻版としてのスクランブラーを製造しており、特にここ近年のネオクラシックブームにも乗り世界的な大ヒット車種を送り出しています。

街乗りしやすい中型で名車が多いのが特徴

レトロな雰囲気ただようスクランブラーですが、デザイン面だけでなく機能面でも大変使いやすい車両です。
もともと未舗装の道路をレースで走行するために作られたスクランブラーは車体が軽量で小回りがききやすく、アクションがしやすいという特徴を備えています。

日本では大型バイクよりも街乗りに便利な小型~中型のバイクに人気が集まる傾向があることからスクランブラーもニーズに合致をしており、若い世代の通勤通学用や趣味としての街乗り用などに幅広く使用されているようです。

人気モデルとしてはまずドゥカティのニューモデルスクランブラーである「アイコン」があります。
アイコンは1962年に誕生したモデルをベースに新型のエキゾーストシステムを導入した注目の一台で、小型で重心の低いモデルとして販売されています。

国内メーカーの人気スクランブラーとしてはYAMAHAの「SCR950ABS」があります。
こちらはスクランブラースタイルで作られた大型バイクということで少し毛色は異なりますが、レトロな見た目と力強いエンジンということで人気の高いモデルです。