BMWのエンブレムイラスト

BMW

BMWの歴史

BMWは国内では、高級車で4輪メーカーとしての知名度が非常に高いメーカーですが、日本のホンダやスズキと同様に、2輪、4輪を製造している世界でも珍しく、また有名なメーカーです。
2輪のBMWで有名なのは、なんといってもRシリーズに搭載されていた水平対向2気筒エンジン、通称ボクサーエンジンでしょう。

このボクサーエンジンは、1923年にR32が登場したときに搭載されていました。
BMWはドイツの企業ですが、第二次世界大戦では軍事用に使用されます。
BMWのエンジン及び技術はナチスドイツに使用され、メッサーシュミットにより欧州の空を制覇しました。

また陸ではサイドカー付バイク(R75)が使用されています。
現在でも当時の映像や題材にされた映画で、ボクサーエンジンのサイドカーを確認することができます。
戦争の良し悪しは別にすると、BMWは当時から優れた技術とエンジンを提供していたのです。

戦後の歴史とRシリーズ

BMWはナチスに協力していた立場上、3年間の操業停止を命ぜられます。

1948年には操業を再開し、単気筒のR24の製造を開始します。
1950年には戦後初のツインモデルとなるR51。
1952年にはBMW初のスポーツモデルとなるR68が登場します。

Rシリーズは順調に人気を上げていきますが、空冷エンジンがネックとなり、水冷エンジンのKシリーズへとその座を譲ることになります。

RシリーズはR80のみとなり一時は姿を消したのですが、空冷ボクサーエンジン+シャフトドライブという絶対的な性能ではなく、この二つが醸し出す持ち味はKシリーズでは表現することはできませんでした。
そのため世界中にRシリーズのファンは多く、その声に応えるべくRシリーズは復活を果たし現在まで続いています。
Rシリーズはツアラーのようなオンロードだけではなく、パリダカールラリーにも参戦した経緯もありデュアルパーパスのようなオフロードタイプもあり、バリエーションが非常に豊かです。

技術の4輪、持ち味の2輪

4輪のBMWは最先端の技術により、世界最高性能を誇る高級車でありながら運動性能に優れた車であり、レースの世界でも優れた成績を残し続けています。
バイクは過去には栄光もありましたが、最近では参戦も稀であり、参戦できるような高性能バイクを国産メーカーのようには量産していません。
S1000RRを登場させていますが、これはスーパーバイク参戦用のホモロゲーションモデルであり、これまでのBMWの設計思想から離れたバイクで、他のメーカーと同様の設計思想のバイクです。
いうならばBMWの技術はありますが、“らしさ”がないバイクだといえます。

BMWは同じ母体を持つ会社ながら、4輪とバイクでは製品が違い、ファンが求めるものが違います。
バイクのファンは絶対的性能ではなく、BMW独自のこだわりであり乗り味を求めているのです。