イギリスの国旗

イギリスの老舗メーカートライアンフ

トライアンフの歴史と製造するバイクの特徴

イギリスのバイクメーカーTriumph(トライアンフ)は、世界で最も長い歴史を持つ現存の企業として知られています。
バイクの製造販売を始めたのは1902年からですが、それ以前は貿易関連の業務を主に行っていた企業でした。

創業者はユダヤ系ドイツ人であるジーグフリード・ベットマンで、のちにロンドンに移り住んだことをきっかけに輸入業を始めたということが会社としての始まりとなっています。

トライアンフのバイクは第一次世界大戦中に英国軍の軍用機として使用をされてきただけでなく、連合軍向けの移動車両としても使用されていました。
ただし第二次大戦中には製造工場が戦火により壊滅してしまったということから一時倒産という危機的状況を迎えるのですが、その後1984年になって復活を果たします。

老舗のバイクメーカーとして有名である一方で、現在もバイクのブームを作り出すリーダー的な存在となっているところが特徴となっており、日本においてもトライアンフ・ジャパンという正規代理店が全国で営業をしています。

トライアンフが得意としているのは主に小型~中型くらいの排気量が小さめのバイクで、ほぼ同時期に創業したアメリカのハーレー・ダビッドソンが大排気量のバイクを主に製造していたのとよく比較されています。

トライアンフの中型バイクは軽快かつスピディーということが最大の特徴で、主にオンロードでの走行を前提に設計されています。
これは当時頻繁に行われてきたオートレースを強く意識したもので、実際トライアンフは多くのレースで成績を上げています。

クラシカルかつ独特のデザインが特徴的なスクランブラー

老舗のバイクメーカーということもあり、トライアンフのバイクからはクラシカルかつ重厚なデザイン性を感じることができます。
特に人気が高かったのはレトロスタイルのツインエンジンだったのですが、こちらは近年の排ガス規制に対応する形で大幅にモデルチェンジがされています。

ツインエンジンを搭載した有名モデルとして「ボンネビル」がありますがこちらは2019年に新型が発表されるなど精力的な開発が進められています。

トライアンフの車両デザインで多く見られるのがフラットなフューエルタンクからタンデムシートまでのラインで、日本においてもストリートバイクのデザインに使用されています。

レトロな形状をしていつつも最新の装備を備えることができているということで、ここ数年のバイク業界のブームである「ネオレトロクラシック」という路線にピッタリはまっています。

重心が低く、またエレガントな雰囲気がただよう新型ボンネビルは「ブリティッシュカスタム」の流れをそのまま踏襲した歴史的一台となっています。